AI内視鏡診断支援システムについて

当院の内視鏡検査では、富士フイルムが開発したAI技術「CAD EYE(キャドアイ)」を導入しています。
CAD EYEは、膨大な臨床データをもとに深層学習(Deep
Learning)を用いて開発された内視鏡診断支援システムです。
検査中にリアルタイムで病変を検出・鑑別することができ、胃の腫瘍性病変、食道の扁平上皮癌、大腸ポリープなどを見つけやすくします。
とくに、従来の目視だけでは見逃されやすい微小な病変の確認に役立ちます。
なお、AI機能は追加操作なしで利用でき、不要な場合はスイッチで簡単にオン・オフが可能です。
これにより、診断精度を高めつつ、従来と変わらない自然な検査を行うことができます。
病変検出支援機能
内視鏡観察中に、がんやポリープなどの疑わしい領域をリアルタイムで検出し、医師の発見をサポートします。
上部消化管内視鏡(胃内視鏡)
下部消化管内視鏡(大腸内視鏡)
疾患鑑別支援機能
見つかった病変が腫瘍性か非腫瘍性かを判別する手助けを行い、より正確な診断を支援します。
下部消化管内視鏡(大腸内視鏡)
日本消化器内視鏡学会指導医・専門医による経験豊富な診断と、AIによるサポートを組み合わせることで、より安全で精度の高い検査を実現しています。
がんの早期発見・早期治療につなげ、患者さまに安心して検査を受けていただける体制を整えています。
胃カメラについて

胃カメラは、非常に小さくて細い医療機器を鼻や口から挿入し、食道や胃の病気を見つけるために用いられます。
この検査は、「上部消化管内視鏡検査」と呼ばれることもあります。
胃カメラ検査を定期的に受けておくことで、万が一胃がんになっていても、早期発見できる確率が高まります。
胃がんなどの病気は中高齢者によくみられますので、40歳以上の方は、定期的に胃カメラ検査を受けるようお勧めいたします。
胃カメラの種類
胃カメラのなかには、鼻から挿入する「経鼻内視鏡」と、口から挿入する「経口内視鏡」があります。
以前は経口タイプしかなかったのですが、現在は、比較的に嘔吐反射や不快感が少ない経鼻内視鏡による検査で対応するケースが増えています。
この場合、舌の付け根にスコープが触れないので、嘔吐感が少なくて済みます。また、検査中も会話ができるので、医師に質問することも可能です。
ただし、鼻の病気などによって経鼻内視鏡検査が行えないケースもあります。また、胃の状態などを詳細に確認するため、経口内視鏡が必要になることもあります。
詳細については、患者さまに直接ご説明させていただきます。
このような方に胃カメラ検査をお勧めします
- 上腹部に痛みがある
- 胃に不快感がある
- 何度も嘔吐してしまう
- 喉や胸につかえ感がある
- 黒い便が出てきた
- 貧血を指摘されている
- 顔色が悪いと言われる
- 体重が急に減ってきた
- 胃バリウム検査で異常を指摘された
- 胃潰瘍や十二指腸潰瘍になったことがある
- 食道がんや胃がんを治療したことがある
など
胃カメラ検査の流れ
- STEP
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STEP
検査前日
- 検査前日の食事は午後8時までに済ませてください(水やお茶の摂取は問題ありません)。
- 原則として食事内容に制限はありません(制限が必要なときは事前にご説明いたします)。
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STEP
検査当日(来院前)
- 検査当日の朝は絶食となります(水分もコップ一杯程度の水やお茶に抑えてください)。
- 常用薬の服用の可否については、ご予約時に説明いたします。
- 鎮静剤を使用する検査を受けられる方は、ご自身の運転(車・バイク・自転車など)によるご来院は控えてください。
-
STEP
来院後(検査の準備)
- 来院後は、まず胃の中を観察しやすくするために消泡剤を服用します。
- 咽頭麻酔薬を使用します。
- 胃の動きを抑えるお薬を注射します。
- ご希望の方には鎮静剤を投与します。
-
STEP
検査(5分程度)
- 検査台に横になり、内視鏡を鼻もしくは口から挿入します。
- 食道や胃、十二指腸などの粘膜を観察していきます。
- 検査中、医師に話しかけることもできます(経鼻内視鏡の場合)。
- 検査中、唾液が口に溜まった場合は、飲み込まずに口の外に出してください(経口内視鏡の場合)。
- 病変の疑いがある組織を発見したときは生検を行うこともあります。
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STEP
検査終了後
- 検査の終了後は、回復室でしばらくお休みいただきます(鎮静剤を使用した場合)。
- 検査後、1時間程度は飲食をお控えください。
- 検査後2~3日はアルコールや香辛料などの刺激物を控え、消化の良いものを召し上がるようにしてください。
大腸カメラについて

大腸カメラも、基本的な構造は胃カメラと同じですが、検査する部位は大腸です。
小さな内視鏡を肛門から挿入し、直腸や結腸の状態を調べます。
これによって大腸がんや大腸ポリープ、潰瘍などの病変を見つけることができます。
また、疑わしい部位が見つかった場合は、がん細胞の有無などを調べるため、腸粘膜からごく小さい組織片を採取することもあります。
このような方に大腸カメラ検査をお勧めします
- 便秘や下痢の状態が続いている
- 便が細くなってきた
- 血便が見られた
- 腹痛や腹部膨満感が続いている
- 貧血を指摘されたことがある
- 顔色が悪いと言われる
- 急激に体重が減少した
- 便潜血検査で陽性となった
- 大腸ポリープや大腸がんの治療をした経験がある
など
大腸カメラ検査の流れ
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STEP
同意書・問診票の記入
当日までに同意書・問診票のダウンロード・記入をお願いします。
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STEP
検査前日
- 検査前日の食事は消化の良い物とし、午後8時までに済ませてください(水やお茶の摂取は問題ありません)。
- 原則として食事内容に制限はありません(制限が必要なときは事前にご説明いたします)。
- 前日から下剤を飲んでいただくこともあります。
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STEP
検査当日(来院前)
- 検査当日の朝は絶食となります(水分もコップ一杯程度の水やお茶に抑えてください)。
- 常用薬の服用の可否については、ご予約時に説明いたします。
- 鎮静剤を使用する検査を受けられる方は、ご自身の運転(車・バイク・自転車など)によるご来院は控えてください。
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STEP
来院後(検査の準備・下剤の服用)
- 大腸をきれいにするため、約2リットルの下剤を数回に分けて飲みます。
- 排便を繰り返し、便の色が透明になれば、検査の準備が整ったことになります。
- ご希望の方には鎮静剤を投与します。
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STEP
検査(数十分程度)
- 身体の左側を下にしてベッドに横になります。
- その態勢で肛門から内視鏡を挿入していきます。
- 内視鏡カメラの映像はモニターに映し出されます。
- この映像を見ながら大腸の内部を隅々まで観察します。
- 病変の疑いがある組織を発見したときは生検を行うこともあります。
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STEP
検査後
- 検査後、1時間程度は飲食をお控えください。
- 検査当日のお風呂はシャワー程度にして、強度の運動は避けてください。
- 車の運転は禁止です。
- 検査終了後、気になる症状がある方はすぐに医師までご相談ください