花粉症

花粉症

花粉症は、文字通り花粉がアレルゲンとなって発症するアレルギー疾患です。原因となる花粉としては、春先に飛散するスギやヒノキが有名ですが、そのほかにも非常に沢山の種類があります。夏から秋に飛散するカモガヤ、ブタクサ、ヨモギが原因の場合、夏から秋にかけて鼻水、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみ、目やに、湿疹などの症状が出現します。こうした症状は花粉が飛散する時期にのみに限定されるので、「季節性アレルギー性鼻炎」と呼ばれることもあります。

花粉症による症状

  • 発作性のくしゃみ
  • 鼻水が止まらない
  • 鼻が詰まって息が苦しい
  • 眼のかゆみ
  • なみだが止まらない
  • 頭がぼーっとする
  • 耳がかゆい
  • 味覚がよく分からない
  • 喉が痛い
  • 咳や痰が出る
  • 皮膚がかゆい
  • 全身の倦怠感が続いている

など

主な予防法

花粉症が疑われるときは、まず血液検査を行います。当院では、検査から3~5日ほどで結果をお伝えします。これによって原因となる花粉を特定できたならば、その花粉が飛散している時期に薬物療法を行ったり、花粉が飛散する直前の時期に治療を行ったりします。これによって症状を軽減できるのですが、さらに、花粉の曝露をなるべく防ぐための予防法が重要になります。具体的には、花粉が飛散する季節にマスクやゴーグルを使用する、衣服に花粉を付けたまま室内に持ち込まないようにする、帰宅時は鼻の中をしっかり洗浄するなどの対策を心がけてください。

治療

花粉症の治療は、主に薬物療法となります。患者さまの症状を見極めたうえで、抗ヒスタミン薬を内服したり、鼻づまりを改善させる点鼻薬などを使用したりします。なお、当院では、スギ花粉症を根治するための舌下免疫療法も行っています。

舌下免疫療法について

舌下免疫療法は、アレルゲン免疫療法のひとつであり、スギ花粉症などを根治させるためによく行われます。具体的には、アレルギー反応を引き起こす少量のアレルゲンを含んだ錠剤を使用します。これを舌下に置いて、ある程度口に馴染ませてから飲み込みます。初回の服用は院内で行い、重度な副作用が出ないかを確認していきます。問題がないと確認されたら、ご自宅での服用となります。

開始時期につきましては、スギ花粉の飛散時期を避けて行います。なお、舌下錠を飲み込んだ後、5分間は一切の飲食をしないでください。激しい運動や入浴についても、服用から2時間程度は控えるようにします。舌下免疫療法は、通常3~5年の投与期間が必要となりますが、完治が期待できます。また、完治に至らなかったとしても長期寛解までいくこともあります。